今回の旅を続ける上で、多少のネックになっていることがスパーキーの存在だ。実は犬などのペットの入場を禁じているキャンプ場が結構、多い。この後に訪れる予定の「しまなみ海道」のキャンプ場はほとんどがペット禁止だし、特に「三セク」と呼ばれる半公営のキャンプ場はペット禁止のところが多い。それでなくとも冬季、閉鎖しているキャンプ場が多いので、ペットが入場できるキャンプ場の選択肢の少ないことが、今回の旅の予定をかなり制限していた。
尾鷲にある「孫太郎オートキャンプ場」も繁忙期にはペットの入場を禁止しているらしいが、この時期ということでなんとか宿泊させてもらった。
熊野灘海浜公園に隣接する「孫太郎オートキャンプ場」は静かな内海に面し、どこのサイトからも穏やかな海が見える。食料品等を調達できる町まで10分ほどで、美しい自然環境に囲まれている割には、なにかと便利なキャンプ場である。
「サンライズ・マッキー」から郵便局留めで送って貰ったカプラーを引取に行き、説明書と睨めっこしながらなんとか取り付け、「LittleGuy」のすべての燈火類が点灯するようになった。これで一安心。旅を続けるうちに懸案事項が増えて行くのは困るが、逆に少しづつ減っていくのは嬉しいことだ。
それにこのキャンプ場から世界遺産に登録された「馬越峠」のトレイルが近いことも分かった。一口に「熊野古道」と言っても、その道は三重、和歌山、奈良、大阪の4府県に跨がり、道の表情も様々である。2004年には「紀伊山地の霊場と参道道」として、その一部が世界遺産指定されている。
翌朝早くからそこを歩く為に、夕食の後に準備を済ませ、潮騒に包まれながら眠りに就いた。
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