日常と旅での暮らしを、どこまで区別するのか? それはボクにとって未だに解決できないテーマである。旅に出た時くらいは普段と違ったルーティンを、とも思うが、その反面、旅のリズムを掴む為にも、日常と変わらない行動パターンを、とも思う。
日常では必ず朝、走ることにしている。距離にして10㌔、時間にして1時間。旅に出てもそれは変わらない。早朝から知らない町を走るのは、新たなコースを発見する喜びもあれば、道に迷わないかと些かの不安も感じる。だが日頃と違った風景に出逢った瞬間、やっぱり走って良かったと強く思う。
愛知県の蒲郡に本社を置く「新富士バーナー」を出た後、我々は次の目的地である津の町に向かった。
このブログでも紹介したので、覚えている方もいると思うが、2012年にワラーチという自家製ランニング・サンダルを履いて、自宅の河口湖から神戸まで約450㌔を走破した。途中、いろいろな町で野宿をしたのだが、今回、再訪する津もそのひとつだ。で、その時に、とても美味しい中華料理屋を見付けたのだ。
基本的に野宿している間はずっと自炊をしていたのだが、大きな町ではやたらと勝手に火を使うことも出来ないので、時には外食で済ませた。で、その時に津で美味しい中華と出会ったという訳である。
だからいつか津の近所を通り掛かる機会があれば、またもう一度、そのお店に行ってみたかったのである。
約2年半ぶりに訪れた店は、当時の味わいも変わらずに(しかも安い)、再び、我々の胃袋を充たしてくれた。そしてその翌朝、宿泊先近くの阿漕浦海浜公園を愛犬のスパーキーと走っていたら、美しい虹がヨットハーバーに掛かったのだ。
「朝虹は雨の前兆」と言われるし、実際にその朝は霧雨が降っていたが、我々の旅のスタートを祝福してくれているような気になり、とても爽やかな朝を迎えることが出来た。
旅に出た時くらいは日常とは違う行動をしてもいい。が、早朝のランだけは、国の内外を問わず、己のルーティンには欠かせないのである。
コメントする