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2012年11月アーカイブ

「ワラーチ・プロジェクト」後記

| コメント(4)

 一昨日の夜、神戸から河口湖に戻ってきて、昨日の朝は足和田山を走った。

 スパーキーは長旅から開放されるように、元気に山道を駆け抜け、途中、二頭の大きな鹿を追いかけ、久しぶりに自由な散歩を楽しんでいた。

 河口湖の紅葉のピークは過ぎ去り、富士山は完全に冬の表情に変化していた。

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 我々のバトンと、みんなから励ましのメッセージを書いてもらったバナーは、すでに「BERT」のライダーによって盛岡に運ばれ、もう間もなく、写真家の山田周生氏の手によって釜石にある「津波記念石」に到着するはずだ。

 こうして連綿とみんなの思いが繋がっていく。

 片山敬済氏の報告によれば、我々が18日間走る続けている間に直接受け取った支援金は58800円で、それ以外にも「BERT」の口座にも支援金が集まっている。ただひとつだけ理っておかなければならないのは、古い友人である外山氏から弁天島で受け取った支援金1万円は、今回のプロジェクト中に我々の食費等に消えた。外山氏がそれを我々に手渡す時に「これは被災地への支援金ではなく、トウキチさんに温かいモノを食べて欲しいからです」と言って頂いたからだ。そのことだけは、ここできちんと報告しておきたかった。

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 その外山氏からのキャッシュ以外は、すでにこのブログで報告したように、多くの方からの差し入れや、現場での手作り料理の振る舞いによって、このプロジェクトは支えられた。

 こうして数字にすれば、正直に言って我々の活動は微々たるモノしか生み出していないような気がするが、少なくともボクの心には、計り知れない大きモノを植え付けた。

 これまでにも「貨幣価値」に付いて疑問を抱いていたが、今回のプロジェクトを通じてそのことに付いて再認識し、今後はその問題についても取り組んで行きたいと思っている。

 人の心の価値を、貨幣に換算するのには無理がある。

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 足和田山を走り終え、熱いシャワー浴び、最後の朝食を済ませ、ケイは自分が住む横浜に帰って行った。

 バス停で長い抱擁を交わし、近い将来また一緒に旅をしようと誓った。バスに乗り込み、車窓から割れるような笑顔で手を振るケイ。

 ふと気が付くと、バス停にクリスマス・ソングが流れていた。

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 これまでの自分の人生で、これだけ毎日のように人の優しさ、善意に触れたことがあっただろうか。

 神戸を、東北を、日本を元気づける為にこの「ワラーチ・プロジェクト」を思い立ち、10月30日に河口湖をスタートしたが、その後の日々は、逆にすべての人に励まされることになった。

 数年ぶり、30年ぶり、40年ぶりの友との再会。新たに出会う人々とのラン。彼、彼女らに元気を貰い、走ることの楽しさ、そこから得られる多くのギフトを噛み締めた。

 スタート時にスピーチをお願いした友は言った。

 「これから18日間、もちろん辛い思いもするでしょう。が、きっと彼らはそれ以上の美しい宝を手にする」と。

 その友の言葉どおりの結果となった。

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 「ワラーチ・プロジェクト」最終日、昨日のゴール地点である尼崎の「今福公園」に着くと、千葉から駆けつけたご夫婦が、ゴールを一緒に目指すと元気に現れた。昨日、解禁になったボジョレー・ヌーボーと、彼らが愛用しているワラーチ用の足袋のプレゼント。で、スタート直前、ゴールで出迎えてくれるはずの我が家族も現れた。

 朝の天気予報では、ここ数日続いた厳しい寒さも収まり、昨日より気温が5度ほど高くなると言っていたが、その予報通りの陽気で、雲ひとつない青空の下、歩道の広い国道2号線を西へと向かう。

 幼い頃に釣りをした武庫川、中学生の頃にハイキングに行った六甲の山々を眺め、じっくりと最終日のランを踏みしめる。

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 西宮を過ぎた辺りで、昨日から一緒に走っているキョーミが言う。

 「この辺りは、阪神淡路大震災の後、すべての家がなかったんです」

 今では美しい町並みとなり、震災の爪あとは一切見られない。

 人間のチカラってスゴイなあ・・・と走りながらつくづく思う。きっといつの日か東北もまた、この神戸のように復活するのだろう。

 たしかに自然の脅威は人々の生活をあっと言う間に破壊する。だが人々はそれを乗り越えるチカラを持っている。一人では無理だが、手を携えてチカラを合わせれば、きっと乗り越えることができる。そのことをボクはこのプロジェクト通じて実感した。

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 賑やかな三宮駅から南に向かい、神戸市役所の南側にある公園に向かうと、クラッカーが鳴り響き、鮮やかな色のゴールテープが待ち構えていた。

 多くの人たちの出迎えの中、河口湖で預かった二本のバトンを、

[BERT]の主催者であり、伝説のバイクライダーである片山敬済氏の手に、戻したのであった。そして明日には[BERT]のメンバーによって、そのバトンはバイクに乗って東北に運ばれる。

 我々のプロジェクトはこうしてひとつの区切りを迎えた。もちろん決して終わらない。いやむしろ始まったばかりだ。

 試走を含め、約500キロの距離を走り終えたワラーチは、片山氏にしっかりと受け取ってもらった。紐も切れず、連日のランに耐えたワラーチに皆、驚きの表情を浮かべていた。

 河口湖に戻ったら早速、新たなワラーチを作ろう。

 そしてまた、無限の可能性に向かって走り始めるのだ。

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 数年前、ある女性誌で「木村東吉夫婦と一緒にホノルルを走ろう」という連載企画があった。その企画には6人の40代女性が選ばれ、ボクがその6人を8ヶ月に亘ってランニング指導をして、ホノルル・マラソンを完走させようという内容であった。

 で、5人は見事、4時間台でフルマランを完走し(一人は体調不良)、その連載企画は成功に終わったのだが、6人はその連載後の今でもずっと走り続けている。

 で、その中の一人、キョーミが昨日のゴール地点に現れ、ボクの好物を差し入れてくれたのだった。さらには彼女の母校の寄付金などによって建てられた宿舎を用意してくれ、夕食には温かい鍋を作ってもてなしてくれた。

 で、もちろん今日は一緒にラン。彼女は今現在、宝塚に住んでいるが、ご実家が昨日のゴール地点である生駒に近く、ご実家のお父様まで動員して道案内をしてくれたのだった。 

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 生駒から阪奈道路脇の道を一気に260メートルを下り降りると、外環状線に出て、そこから走りやすい広い歩道を西へ西へとひたすら走る。途中、蒲生のあたりで消防署に勤めるランナーが飛び入り、4人で走っていたら、すぐにまた別のランナーが現れる。普段は裸足ランで走っているが、今日はワラーチで参加だとか。すぐに「これ、我々の「裸足ラン」のメンバーから募った支援金です!」と封筒を。

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 はいしっかり明日「BERT」に手渡しておきます。

 久しぶりに市街地を走ると、食欲を刺激するいろいろな香りが漂ってくる。特にカレーの匂いに刺激され、今日のランチはミンナでカレーライス。まさか町の真ん中でバーナー使って自炊できないしなあ。

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 自炊するとそれだけ時間が取られるが、今日はカレーランチだったので、ゴール地点の尼崎「今福公園」には13時前に到着。到着した途端に雨が降ってきたが、今日も気持ちよく24キロを走り終えた。

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 明日はいよいよゴール。正直に言って、もう終わってしまうのか・・・と些か残念な気分なのである。

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 今朝の奈良は冷え込みが強い。昨日のゴールである「中ノ川球技場」には予想通り誰もいなくて、久しぶりにカホと二人のラン。

 奈良市内の古風な町並みを抜けると、秋の気配を感じさせる美しいすすきが風に揺れていた。

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 「菖蒲池」「学園前」など、近鉄奈良線沿線の町並みは美しい家々が多く、走っていても気持ちがいい。

 今日のコースは約24キロだった。いつもなら15キロ過ぎ辺りでランチ休憩を入れるが、今回はカホと二人だったので、ゴール地点の「生駒霊園」でランチを食べることにした。

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 そしたらそのゴール地点に友人が現れ(その友人の詳細については明日のブログで詳しく触れようと思う)、ボクの好物を沢山差し入れてくれた。


  ところで今回のコースを設定する上で、伊勢を外せないことはすでに報告したが、今回、もう一箇所外せない場所があった。それは我が母が眠る墓である。奈良と大阪の県境に「生駒山」という山があるが、その近くの霊園に我が母の墓がある。そこには姉も叔母も、他にも多くの親戚の墓がある。

 今回のプロジェクトを発案した時、ゴール地である神戸までのルートを設定する上で、想い出の地「伊勢」と、この「生駒」の二箇所はぜったいに外せなかった。

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 自分の肉体を形成し、自分の精神の礎となるモノを育んでくれた母と姉、それと叔母には、このプロジェクトを成し得る可能性を与えてくれたことに、深く感謝したかったのだ。

 さて残すはあと2日。距離は僅か50キロ。ゴールは明確に、且つ容易にイメージできるし、体力や気力も十分に漲っている。これまで一緒に走ってくれた友人や、食事や差し入れをしてくれた友人、それにこのプロジェクトの広報を陰で支えてくれる友人たちからもパワーをもらい、スタート時より逆にチカラが湧き上がるような気がする。

 感じるか我がワラーチよ! 神戸の地は近いぞ!





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 昨年のちょうど今頃、ボクはワラーチを履いて初めてフルマラソンを走った。で、今年の4月、カホはワラーチで「富士五湖チャレンジ」72キロを走った。

 その様子をブログで見て、さらにはボクのワラーチ作りのブログを徹底研究して、密かに自分でワラーチを作り上げ、6月にサロマ湖100キロをワラーチで完走した女性がいた。

 それが今日、一緒に走った通称「アンジェラ・ユカ」さん。

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 このプロジェクトが始まってすぐに、ケイを通じて11月13日は一緒に走ります! というメッセージを貰っていた。今年の9月に開催された朝霧のトレイルランのレースで、ケイとアンジェラさんが知り合いになり、二人はそれ以来、連絡を取り合っていたのだ。そして有難いことに、このプロジェクト直前には壮行会を開催してくれ(残念ながら東京で開催したのでボクは行けなかったが)、集まったミンナでTシャツに寄せ書きをしてくれたのだった。

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 それにしても東京から夜行バスに乗り、近くの駅からレンタカーで応援に駆け付けてくれるということは、昨日の弘樹やカズーと同様に、ホントに嬉しいことである。

 アンジェラさんの仲間のシロクマさん(みんなすごい呼び名だね)、それに二人の仲間で、大和郡山市に住む友人も加わって、今日も賑やかなラン。が、R163は奈良の笠置市に入った途端に歩道がまったくなくなり、大型トラックの往来も激しくなるばかり。ホンキで身の危険を感じ、11キロ過ぎ、ちょうど笠置役場の前から急遽コース変更。

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 笠置大橋を渡り、奈良東大寺へと抜けるR33を走った。だが、かなり距離が伸びることを心配したケイが、さらに新たにルートを設定。きつい登りの山道を走ることになったが、結局は24キロをみんなで無事に走った。

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 当初より4キロほど距離は伸びたし、たしかに山道の登りはハードだったが、それでもミンナで楽しく話しながら走れることができ、今日も楽しいワラーチランとなったのだった。





 

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 昨日、土砂降りの雨の中、伊賀市の阿波郵便局にゴールした我々は、スタート地点の津市内に戻りそこで夕食を食べようとしたら電話が鳴った。

 「今、津に到着したんですが・・・」

 電話の主はなんとカズー(山下晃和)。昨日の朝、カズーの友人がスタートを見送ってくれたが、なんと本人がその日の夕方に現れた。

 で、今朝は津市からカズーも一緒に阿波郵便局に向かう。阿波郵便局に到着すると、地元の情報をあれこれ流していただいた、伊賀の市職員の方が待っていて、今日、午前中は一緒に走っていただけるということに。お土産にコロッケを頂いた。

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 そして阿波郵便局で走る準備をしていたら、汗だくになった石川弘樹が登場。弘樹からも昨日中に電話があり、ここで待ち合わせをしていたのだが、さすがにトレイルランナーのキング。なんとゴール地点に近い伊賀上野から走って来たのだ。

 さらには途中で、バギーカーに荷物を積んでアメリカやオーストラリアを横断しているアドベンチャー・ランナーである高繁勝彦氏が、忍者スタイルで現れた。

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            伊賀上野城の城門で猛者に囲まれて

 石川弘樹のことをここで説明する必要はないだろう。その石川弘樹に加え、昨年、南米を自転車で縦断したカズー、世界中を走り回っている高繁勝彦氏が加わり、今日は伊賀の山奥でなんとも豪華キャスト・ランである。

おそらく今回のプロジェクトじゃなければ実現しないこの顔合わせ。

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        大の犬好きの石川弘樹に、ランチタイムに遊んで貰うスパーキー

 と言うことで、昨日は豪雨の中、カホと二人きりで無言で走り続けたが、今日は雨上がりの気持ちのいい伊賀街道を、三人の猛者に囲まれて気持よく25キロ走り終えたのだった。

 ミンナ! 本当に遠くまで、あれこれ工夫して一緒に走ってくれて有難う! 今日もミンナからのパワー、しっかりと受け止めました!

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        カズーがどうしてもやりたかった日数カウントポーズ

 さて今日でスタートから352キロ。残りあと4日で90キロ。

 いよいよゴールが見えて来たか!

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 昨夜、宿泊した海浜公園の駐車場は、眠りに就く時は静かだったのに深夜に若者が騒ぎ、今朝はかなりの寝不足。オマケにどんよりとした曇り空で、今にも降り出しそうな気配。

 スタート地点に向かい始めた途端にフロントガラスにポツポツとしだすし、もうモチベーションは下がるばかりだったが、スタート地点に到着してそのどんよりととした気分が吹き飛んだ。

 先に到着していたクルマの中から「私、山下君の友人です!」と元気な声で降り立つ男性。

 「山下君って・・・カズー? ですか」

 「そうです! 自転車仲間です」

 カズーと言えば、今をときめくアウトドア界のスター。アウトドア関連の表紙モデルとして活躍しまくっている。このプロジェクト初日、西湖の湖畔で我々を見送ってくれたが、まさかその友人が津に現れるとは。オマケにFJクルーザーの黄色のミニカーと羊羹を差し入れてくれ「FJのミニカーは、応援に来た子どもにでもあげて下さい!」と。

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 そしたらもう一台のクルマから別の男性が現れて「津市役所(当初の予定地)で待っていたのですが、急遽、こちらだと知って・・・」

 「どちらから?」と訊ねると「桑名からです」と言って「なが餅」を頂いた。

 カズーの友人曰く「桑名はごっつい遠いし、なが餅はごっつい美味しい」とか。

 いやいや・・・ホントに有難いことです。

 思いがけない声援に送られて雨の中をスタート。

 今日のコースは、今回のプロジェクトのもっとも難所。道幅も狭く、歩道のない道が続く。

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 途中、ケイが停めたクルマの前に、別のクルマが停まり、そこから小さな袋を抱えた男性が現れる。

 「以前、トウキチさんのカヌー・ツアーに参加した者ですが・・・津市役所で待っていたのですが・・・」

 彼のことは覚えている。以前、西湖でカヌー・ツアーを開催した時、遠く岐阜から友人と二人で参加してくれたのだった。

 「岐阜からわざわざここまで来てくれたのですか?」と恐縮していると「でも高速で1時間半ほどでした」と笑いながら「もう食べたでしょうけど、味噌煮込みウドンです」

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 確かに今日のコースは難所だ。それに気温12度の中、激しい雨に打たれながら走るのは辛い。だがミンナのこのような暖かい気持ちが、我々の背中を力強く押し続けてくれる。それはどんな困難も乗り越えられそうな熱いチカラだ。

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 スタートからゴールまで、一度も雨が止むことはなかったが、こうして今日も27キロの道のりを走り終えた。

 予報だと明日も雨。が、明日は強力な助っ人が現るハズ!

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「ワラーチ・プロジェクト」12日目

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        「大淀ムーンビーチ・キャンプ場」前の海岸で朝陽を眺める 

 昨日、「大淀郵便局」に到着して我々はさっそく宿探しを始めた。ナビにキャンプ場を入れると、僅か1キロほどの距離に「大淀ムーンビーチ・キャンプ場」が出てきた。

 海岸線の入り組んだ細かい道を走ると、静かなキャンプ場にたどり着く。管理棟で「今夜、宿泊できますか?」と訊ね、我々のプロジェクトのことを話した。すると「じゃあ私も協力しましょう!」と言って、格安の宿泊費で泊めていただくことに。

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 で、さっそくテントサイトを見つけて野営の準備を始めたら、管理人さんがやってきて「からだも相当疲れているでしょう。もし良ければコテージを使って、ゆっくりとからだを休めて下さい」

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 まったく初対面でつい5分ほど前に、いきなりキャンプ場に現れた我々に対して、なんという優しい心遣い。またまたここでも人情の温かさに触れる。今回のプロジェクトが始まって以来、どれだけの優しさに触れてきたことか・・・。ホントに自分は幸せ者である。

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 実は今回、我々は宿泊、食事その他、かなり倹約して過ごしている。泊りは昨夜以外はすべて野営だし、食事も極力、自炊している。なぜなら多額の浪費を重ねて走り続けたら、なんの為のチャリティか分からないからだ。もちろん今回の支援金のすべては「BERT」を通じて被災地へと寄付されるし、今回の我々の経費はすべて自分の持ち出しだ。

 だからこそ、行く先々でのみんなの心遣いが、身に沁みて有難いのである。そのサポートは我々のプロジェクトを支え、間接的にではあるが、確実に被災地への支援と繋がって行くのだ。

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 さて今日からケイに代わってカホが一緒に走り、ケイはドライバー担当。

 今日、目指すのは27キロ先の津市。昨日と同様に交通量の激しい23号線のバイパス沿いの側道を走る。海岸線に沿って北上するルートなので、昨日と同じく強風に悩まされる。

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 約17キロ地点で今日もインスタント・ラーメンのランチを摂って再び走り始める。

 途中、「アンビット」のボタンを押し忘れ、距離が正確には計測できなかったが、13時半に目的地へゴール。結果的には26,8キロのランだった。

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 で、今はコインランドリーで3日分の洗濯をしながらこのブログを書いている。この後、やはり3日ぶりで地元の銭湯へ。

 明日は予報通り、雨なのかなあ・・・。





 

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 昨日、伊良湖から伊勢湾フェリーに乗って鳥羽まで来たのは、このプロジェクトのコースでどうしても外したくない箇所があったからだ。

 そのひとつが伊勢の「夫婦岩」だ。

 ボクには父がいない。

 祖母、母、叔母、姉の4人の女性に育てられた。

 大阪で生まれ育ったボクにとって、伊勢は海水浴など、家族でよく訪れた場所だ。で、ボクが5歳くらいの頃に、母、姉、叔母とボクの4人で、この「夫婦岩」の前で撮影した写真があるが、今では3人とも他界して、ボクの手元に残された、4人揃った写真はそれ一葉のみである。

 生前、母と姉、それに我々の家族が揃って最後に旅したのも伊勢だったし、車椅子に乗った母と、幼い日の我が長男が一緒に写った写真は、ボクのベッドサイドに今でも飾られている。

 今朝はそんな想い出が詰まったコースを走る。

 鳥羽のフェリーターミナルを出発して「夫婦岩」まで約8キロ。今日もケイと二人だ。

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 「夫婦岩」の手前の「二見シーパラダイス」に到着したら、カホが興奮してカメラ構えている。「ほらほら」というカホの指差す方を見たら、トドに餌付けしているところだった。

 そして想い出の「夫婦岩」でも3人揃って記念撮影を済ませ、そこから約8キロ先でランチ休憩。

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 ランチの後、23号線を北上してさらに9キロ。今日のゴールである明和町の「大淀郵便局前」に到着。25,3キロのランが終了。

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 初日の「朝霧 道の駅」、それに二日目の「富士川PA」でも誰もいなかったが、三日目以降はいつも誰かが待っていてくれた。今日は久しぶりに誰もいないゴールである。

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 「ホントに遠くまで来たんだな・・・」と思い、今日の宿泊地を探していたら、またまた温かい温情に触れることに。

 そのことは明日、じっくりと報告したいと思う。

 今日までスタートから約273キロ。明日はここ出発して津市役所を目指す。





 

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 今朝も美しい朝陽で一日のスタート。

 三日目の富士川のPAで見た満月は、今朝は三日月に変化していた。

 いつものように朝9時、「赤羽根 道の駅 ロコステーション」をケイと二人で出発。目指すは17キロ先の伊良湖岬。

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 今日は風がとても強く、まったくスピードに乗れない。それに歩道も少なく(その代わりに自転車専門の道はあるが)、無口なランが続く。

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 途中、伊良湖に先回りしたカホがそこでクルマを置いて、ランで引き返してくる。昨日もこの方法で3人一緒に走った。今回の旅ではカホがサポートカーのドライブを引き受けてくれたが、彼女も毎日10キロ以上のランを日課としているので、時々、こうして走らないとストレスが溜まる。

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 伊良湖岬へと続く最後の急な登りを走り終えると、美しい海岸線の先に岬の突端が見える。

 ゴールである「伊良湖クリスタルポルト」の駐車場に到着すると、昨日の約束通り、新富士バーナーの坂之上氏が待っていた。が、それ以外の二人の男女の姿が。

 近くまで来てようやく分かった。名古屋在住のプロ・スノーボーダー、クロちゃんと奥さんだった。

 「お疲れ様!」と笑顔で握手して、「これ差し入れ」と手渡されたのはブルゴーニュワインとシャンパン。

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 そこから近くの公園まで行って、みんなでランチ。

 今日のランチは名古屋名物、味噌煮込みうんどんだ。もうからだも心もぽっかぽか。

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 当初の予定ではこの伊良湖に一泊して、明日の朝一番のフェリーで鳥羽に渡ろうと思ったが、午後3時10分のフェリーがあるというのでそのまま鳥羽に。で、今、フェリーターミナルでこのブログを書いている。

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 ところで今回の旅に欠かせない2つの時計を紹介しよう。

 ひとつはスントの「アンビット」。時計ベルトに小型のGPSが搭載されており、走行距離、平均時速、タイム等、走りに必要なすべてのデーターが記録される。それは毎日、「MovesCount」というサイトでその日の地図と共にアップロードされる仕組みになっている。

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 もうひとつは「ルミノックス」。真っ暗闇の中でも時間が一目瞭然。ボクのアウトドア・ライフの夜には欠かせない存在である。

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 と言うことで、ワラーチというプリミティブな道具で走っているわりには、それを支えているのはハイテクの道具たちなのだ。





「ワラーチ・プロジェクト」9日目

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 昨夜は西伊豆の松崎でカヤックツアーを開催していた田中ケンが、奥さんのハルミちゃんと一緒にやってきた。 

 前日「こっちに来てなにか美味しいモノを作ってよ!」と、冗談半分でケンに電話でお願いしていたが、わざわざ清水の市場で大マグロ、イカ、桜えびなどを買ってきてくれたのだ。

 「一緒に食べて泊まっていけば!」と誘ったが、前日の雨ですべてのキャンプ道具が使えない状態なので、その日のうちに東京に戻らなくてはならないらしく、早々に引き上げて行った。

 ケン&ハルミちゃん! 疲れているのに有難う!(あ、あとついでにシロちゃんも)

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 で、今朝もケイと二人で「少年自然の家」をスタート。足の具合がかなりいいらしく、最初の5キロはケイもワラーチでラン。大事を取ってその後はシューズに履き替えて、今日は合計で21キロのラン。そして「赤羽根 道の駅 ロコステーション」に到着。

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 今日も賑やかなゴール

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 そこで新富士バーナーの坂之上氏と合流して、ガスカートリッジの差し入れ。新富士バーナーの本社は、ここからクルマで30分ほどの距離らしい。じゃあ一緒にチキンラーメンのランチをと、坂之上氏を誘ったら「トウキチさん、ランチはチキンラーメンですか・・・じゃあ明日はボクがゴールの伊良湖岬で美味しいモノを作って待ってます」と嬉しい提案。

 ホントにいろいろな人に助けられます。

 で、4人でチキンラーメンをすすっていたら、ルミノックスの社長である佐藤さんが「FJクルーザー・ルミノックス・バージョン」で颯爽と登場。

 我々の「FJクルーザー・ワラーチ・バージョン」もかなり目立つが、この「ルミノックス・バージョン」に比べれば比ではない。そういうところもこのクルマの面白さか。

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 と、FJクルーザーを比較していたら、ケイの知人の「骨盤スペシャリスト」の中村先生が現れ、ひとしきり骨盤の位置を意識したランニング・フォーム談義。

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 今日も賑やかなゴールを迎え、その後は3日ぶりのシャワーとコインランドリー。

 赤羽根はサーファー・パラダイスで、「赤羽根ロングビーチ」にあるサーファー御用達のコインシャワーで垢を落とし、風呂あがりのさっぱりした気分で記念撮影。

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 毎日、景色がどんどん変わっていく。

 明日はいよいよ伊良湖岬。フェリーに乗って、あっという間に三重県に渡る。

 今日でスタートから9日目。そして走行距離は約230キロ。この旅もようやく半分が過ぎた。

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 今回のプロジェクトが始まって初めての雨。夜半からしとしとと降り続き、夜明けには月も見え、スタートまでには雨も上がるだろうと思っていたが、雨の勢いはどんどん強くなり、朝食時間にはザンザン降り。

 ホントに昨日の「LittleGuy」の手配には助けられた。

 で、9時には鈴木氏が「LittleGuy」の回収に現れ、一晩貸してくれたタープも回収。雨の中、ホントに有難うございました。

 「なにか困ったことがあれば、いつでも電話下さい!」と言って、磐田市に帰って行った。静岡県に入った途端に電話をくれ「静岡県を出るまではボクがしっかりサポートします!」と言ってくれたが、その言葉に違わず、最後の最後まで手助けしてくれた。

 旅の途上のこのような温情に、胸の熱いモノがこみ上げる。

 その熱い思いを胸に、雨の中を走りだそうと、昨日のゴール地点である弁天島の駅前に行くと、なんと! 太陽が! あゝ、どこまでも助けられる旅だ。

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 今日はすっかりと足も回復したケイと二人きりのスタート。もちろんカホもいつものようにしっかりとFJでサポートしてくれる。なんだか久しぶりに3人に戻った気分だ。思えばプロジェクト三日目から、絶えず誰かが一緒にいてくれた。そしてミンナブログなどを読み、一緒に旅を続けているような気分になると言ってくれる。

 だからこのブログも欠かしたくはない。

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 スタートして12キロ地点で、初日に朝霧で突入した静岡県と別れを告げ、ついに愛知県に入る。ホントに静岡って東西に長いよなあ・・・

 昨日は距離を稼いだお陰で、今日は21,8キロで終了。

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 今日は誰もいないなあ・・・なんて思いながらクルマの横で服を着替えていたら、一台のクルマがすぐ近くに駐車して、赤ちゃんを抱いた女性が現れた。

 「あの・・・今朝、Twitterを見たんですが、私、和木さん(ケイ)の友人で・・・」

 その時、ケイは近くのセブンイレブンで着替えをしていてが、すぐに戻ってきて「なんで?」と嬉しい驚きの表情を見せる。

 ケイの「なんで?」の意味を知って、ボクとカホも驚き。なんとその友人は今現在、インドに住んでおり、たまたま豊橋の実家に戻ってきてこのプロジェクトのことを知ったと言うのだ。

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 いやはや・・・このプロジェクトは、毎日、いろいろな出来事を運んでくれる。被災地を勇気づける為に走っているが、逆に毎日、我々がいろいろな形で励まされる。

 で、今、田原市のマクドナルドでこのブログを書いていたら「今、浜松のインターを出ました!」と、友からの電話。

 その正体は?

 じっくりと明日のブログで報告したいと思う。





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 スタートして7日目。磐田市の「かぶと塚公園」をスタートして、遠州灘の海浜公園までの約15キロを走る計画だったが、天候が崩れる恐れがあったため、距離をさらに伸ばして浜名湖の弁天島までの28キロ。

 一週間目ということで疲れが溜まるのでは、と心配して距離を短めに設定してくれたが、それほど疲れを感じず、結局は30キロ近く走ってしまった。

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 理由は「かぶと塚公園」に多数の応援が来たこと。

 磐田市のFJクルーザーのカスタムなど手掛ける「サンライズ・マッキー」の鈴木氏とは、小型キャンピングカー「「LittleGuy」」のPRなどでもお付き合いしていただいているが、鈴木氏が家族、友人を伴って豚汁、おにぎりの差し入れ。さらにはケイの友人のミホさんが、オデンと生姜ご飯を差し入れてくれてみんなで楽しい宴会。オマケにミホさんはそのまま次のゴールである弁天島まで一緒に走ってくれた。ケイの足も回復して3人でのラン。ずっと会話も途切れず、一度は遠州灘の「日本三大砂丘」と言われる「中田島砂丘」でランチを取ったが、そのまま弁天島まで。

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 で、そこにバイクで現れたのが古くからの友人。さらには工学院の教え子が13年ぶりに顔を見せた。

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 古くからの友人、懐かしい友人が続々とこのプロジェクトの応援に駆け付けてくれることが、今回のチャリティ・ランでもっとも嬉しいこと。ミンナが被災地のことを忘れず、そのチャリティをしている我々をサポートしてくれる。これこそ、このプロジェクトの意義である。

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 弁天島に到着して夕食の準備を始めたら、驚いたことに「サンライズ・マッキー」の鈴木氏が、前日の豚汁に続いて今度は「LittleGuy」の差し入れ。

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 「一週間走りっぱなしで疲れているでしょう! 今夜は雨も降りそうだし、3人個室で「LittleGuy」をお使い下さい!」と、なんとも豪快なホスピタリティ。

 ミホさんに言わせると、これが磐田のホスピタリティの真髄だとか。

 しかしそこまでしていただくと恐縮、感謝、さらには恐縮である。

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 さらには浜名湖名物ウナギの蒲焼、白焼きまでご馳走になり、最高の一週間目のプレゼント。

 で、ミホさんの旦那様で、アスリートなら誰もが知っている「ニューハレ・テープ」の芥田氏が、美味しいエールビール!やクリームチーズを持ってミホさんを迎えに来られ、昨夜も大勢の仲間に囲まれて、暖かく幸せな夜を過ごしたのであった。

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追伸。

 今日、弁天島まで距離を伸ばした為、今後のコース設定に大きな変更が生じます。日々、このブログ、Twitter(ケイの報告がリアルタイム)で新たな情報を流します!





「ワラーチプロジェクト」六日目

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 「ワラーチ・プロジェクト」六日目

 今日は「掛川 道の駅」から磐田市の「かぶと塚公園」までの25キロ。

 「道の駅」の駐車場でカートップテントを干していたら、そのすぐ横に車が停車。ケイが「せっかく干しているのに日陰になっちゃいましたね!」と苦笑していたら、中から懐かしい顔が。

 今から30年前、ボクはモデルとしていろいろな雑誌に登場していたが、その頃にお世話になったグラフィック・デザイナー氏が車の中から登場。ホントに30年ぶりの再会か。

 氏は現在、御前崎近くに暮らしており、掛川はクルマで30分くらいだとか。桜えびをお土産に頂き(もしかしてブログを読んでくれたのか?)、氏は自転車で伴走。

 で、もう一人の応援ランは工学院の教え子のジム仲間。トライアスロンを趣味としている女性で、今日のゴール地点である「かぶと塚公園」まで一緒に走ってくれるという。

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 で、一台の自転車と二人で掛川城まで走り、そこでデザイナー氏は掛川へ戻っていく。そこからケイが一緒に走るはずが、ここでちょっとしたハプニング。(詳しいことは後ほどケイのブログで報告

 結局は二人で走ることになり、13時半には「かぶと塚公園」にゴール。そこでまたまた別の応援がやってきて、栄養ドリンクの差し入れ。

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 皆様、なにがもっともタメになるか、よく理解してらっしゃる。

 さて今日でスタートから約160キロ。30キロを超えるとさすがに少し足が重くなるが、今日のように25キロであればラクに走れるようになった。いやはや習慣とは恐ろしい。て言うか、これもワラーチ・ランのなせる技なのか。

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 ということで本日も無事に終了。

 腕のスント「アンビット」の計測はは24,5キロでした。

 追伸。走り終わってすぐに着替え、その着替え、サングラス、ザック、バイザー等を荷台に置いたまま、コインランドリーまで走ってしまった。が、なにも落ちずに荷台にあり、ほっと胸を撫で下ろす。いやいや旅が続くとこういううっかりが多くなる。気をつけなければ。





「ワラーチ・プロジェクト」五日目

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 四日目ゴールの「宇津ノ谷峠」の道の駅に到着すると、そこはとてもじゃないがゆっくりと休めるような場所ではなく、走り終えた途端に、その日の宿探し。結局はそこから7キロ離れた「玉露の里」道の駅で、その日の宿を確保。周辺は長閑な茶畑が広がり、疲れたからだを休めるのには最適な「道の駅」だ。時間的な余裕もあったので、久しぶりに野菜スープなどをじっくり煮込んで調理。静かな夜を過ごせた。

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 で翌朝、五日目のスタート地点である「宇津ノ谷峠」の道の駅に戻ったら、なんと予期せぬ旧友がそこで待っていた。さらには今回のプロジェクトを全面的にバックアップしてくれている「ヤフー爆速メンバー有志」の女性3人が合流し、さらにさらに、我が娘夫婦、妻も合流して、総勢7人でのラン。

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 これはまさにトム・ハンクス主演の「フォレスト・ガンプ」の世界だ。

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 ランチタイムには島田のマックスバリュウに立ち寄り、そこのパーキングで昼食。

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 今回のプロジェクトでは日々の様々な不便があるが、その中でもPC等の充電が大きな課題。携帯電話その他の小さな機器は、車で充電したり、ケイが「ウエンガー」から借りてきたソーラーバッテリー(満充電でスマホ三回分の充電が可能)などで賄えるが、PCはそれらでは充電ができない。PCが使えなければ、こうやってブログなども更新できないわけで、そこがストレスになる。今朝もほぼ電気が切れかけていたが、そのマックスバリュウに隣接している「ノジマ電気」にお邪魔して事情を話し、PCの充電をお願いしたら、なんと快く快諾してくれて、そこでPC50%チャージ。

 「ノジマ電気」さん、有難う!

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 実は今日のスタート地点である「宇津ノ谷峠」の道の駅で充電をお願いしたら「5分ならいいですよ」と、いやいや許可を貰ったが、そんな時間ではとてもじゃないが充電は不可能。

 と言うことで、いろいろな人の優しさ(意地悪も)に触れながら今日の32,5キロのランが終了。

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 皆様、今日もホントに有難うございました。

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「ワラーチ・プロジェクト」四日目

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「ワラーチ・プロジェクト」四日目。

 今日も朝から嬉しい応援隊が二組も。

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 まずは元清水エスパルス監督の長谷川健太氏の奥様のご両親が、今日のスタート地点に駆け付けてくれた。奥様ご本人も最初のスタート地点である「勝山、道の駅」に駆け付けてくれたが、今日、清水駅を出発すると聞き、お土産を持って来てくれたのだ。

 いなり寿司、安倍川餅、焼きたてパン、しらす、黒はんぺん・・・もうすごく嬉しいお土産。昨日は由比の町を通過しながら、「あー、桜えびが食べたい、しらすが食べたい」なんて走りながら思ったが、今夜はしらす丼を作って食べようと思う。いなり寿司もランチに食べ、今日はグルメなラン。

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 あともう一組は、以前、ネット関連のCMでご一緒したメンバーで、その中の一人はトレイルランのレースでいつも上位に入賞する強者。

 昨夜遅くに出来上がったばかりのワラーチを履いて、途中、15キロ近くの地点まで一緒に走ってくれた。

 今日の全コースは19,8キロなので、ほとんどの距離を一緒に走ってくれたわけだが、彼らが帰った後は、昨日から少し足の痛みを訴えているケイが残りの距離を一緒に走ってくれ、ミンナでこのプロジェクトを支えてくれたのだった。

 今日は静岡の市街地を走ったが、歩道も広く整備されており、かなり快適なランを楽しめた。

 さて明日はどんなコースが待っているのだろう?

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「ワラーチ・プロジェクト」三日目

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「ワラーチ・プロジェクト」三日目。

 疲れが蓄積される時期を感じたと思ったその時、その疲れを吹き飛ばす人が現れた。

 娘とその娘、つまり娘と孫が、スタート地点に現れたのだ。

 思えば26年前、娘が生まれた記念にフルマラソンを走った。「オマエがこの世に生を受けた時、父さんはフルマラソンを完走したのだ」と。

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 走ること、辛いこと、そのすべてを乗り越えることが出来るのは、体力ではなくメンタル、つまりモチベーションだ。

 このプロジェクトのスタートの時、スピーチをお願いしたターザン編集部のウチサカ氏はこう言った。

 「人は自分のためだとそんなに長く走れないが、人の為ならどこまでも走って行ける。彼らは今日、被災地の人たちのために神戸を目指して走る。きっと最後まで走ってくれるでしょう」

 その通りだ。

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 自分を思う人、自分が思う人の為ならいくらでも走ることができる。

 今日、それを心の底から感じた。

 たしかに疲れは溜まっている。が、明日も、明後日も一緒に走ってくれる友がいる。

 さあ心もからだもリセットだ。明日からまたあらたなスタートが始まる。

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    木村東吉
    1958 年大阪生まれ。
    20代は雑誌「ポパイ」の顔としてファッションモデルとして活躍したが、その後、30 代に入りアウトドア関連の著作を多数執筆。
    現在は河口湖に拠点を置き、執筆、取材、キャンプ教室の指導、講演など、幅広く活動している。
    また各企業の広告などにも数多く出演しており、そのアドバイザーも務めている。

    詳しいプロフィールはこちら

    木村東吉公式サイト「グレートアウトドア」

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