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2012年4月 6日アーカイブ

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 例えば食卓に、ご飯、サラダ、肉、豆腐と並んでいたとする。これをどういう順番で食べるのが適切か?

 答えは、サラダ、豆腐、肉、ご飯の順番である。

 なぜか?

 人間にとって不可欠なエネルギー源は「糖分」である。糖分が切れれば身体は動かなくなり、脳は思考能力を失う。だから切らせることのできない存在だ。

 だが「糖分」を取ると、膵臓からインシュリンというホルモンが出てきて、糖分をエネルギーに変換する。が、この時点で余分な「糖分」は「脂肪」に変換されて身体に蓄えようとする。しかも一気に血糖値が上がると、過度にインシュリンが分泌されて低血糖を招き、それが空腹感を招き、より食欲が旺盛になる。

 だから同じ「炭水化物=糖分」を摂取するのでも、インシュリンが過度に反応しないように、だましだまし摂取するほうが、「糖分」が「脂肪分」に変化しにくのである。

 だから上記の順番で食べるのが望ましいのだ。

 しかも! この「糖分」に反応しやすくなると身体の「糖化」が進み、それが老化に深く影響していると、最近の研究結果で分かってきている。これまでは老化には身体の「酸化」が深く影響していると言われていたが、「酸化」と同じくらいに老化を早めるのが、この「糖化」という訳である。

 「じゃあ、いっそうのこと、炭水化物の量を減らせばいいんだ」と解釈して、単純に「低炭水化物ダイエット」に飛びつくことは危険だ。

 たしかに「糖化」するほど、一気に炭水化物を摂取することは良くないが、炭水化物が不足すると動脈硬化を発生させて、心臓発作と脳卒中のリスクを増加させるという危険性が報告されている。

 つまり炭水化物を摂取しないのではなく、なるべくインシュリンが反応しない炭水化物を摂取することが望ましい。

 それが「Lo GI」と言われている炭水化物群である。

 「Lo」は「低い」という意味。「GI」は「グリセミックス・インデックス」の略で、この「GI」値が低い食品を摂取することが、もっとも賢い食品摂取の方法である。

 もちろんこれまでに述べてきたスポーツの重要性や、食品成分の重要性も大切な要素だ。しかし自分自身のこれまでの経験から言えば、成人のタンパク質の摂取量は、それほど多くなくても大丈夫のような気がする。

 実際に50歳を機に肉食を控え、これまでの3年間は肉をほとんど口にしなかったが、とくに筋力が落ちたと感じないし、ウエイトトレーニングによる筋量の発達に変化を及ぼすとも感じない。

 そしてもっとも重要なことは、自分の身体にきちんと向き合うということである。

 このことが、美しいダイエットと真の意味でのアンチエイジングを実現させるのである。

 規則正しい生活、ストレスフリー、適度な運動、暴飲暴食を避け、食品の成分や種類に敏感になる。

 それだけでもメタボや老化に対する、十分な対抗策になると言えるのだ。





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    木村東吉
    1958 年大阪生まれ。
    20代は雑誌「ポパイ」の顔としてファッションモデルとして活躍したが、その後、30 代に入りアウトドア関連の著作を多数執筆。
    現在は河口湖に拠点を置き、執筆、取材、キャンプ教室の指導、講演など、幅広く活動している。
    また各企業の広告などにも数多く出演しており、そのアドバイザーも務めている。

    詳しいプロフィールはこちら

    木村東吉公式サイト「グレートアウトドア」

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