今ではすべての人々が、世界に向けて自分自身のメッセージを発信することが可能になった。
ブログ、ツイッター、ユーチューブなど、文字や画像、映像を駆使して簡単に発信でき、その内容が画期的なら、良い意味でも悪い意味でも、一晩で有名人になることが可能だ。
20歳の時に上京して本格的にモデルの仕事を始めた。雑誌やテレビCMに出演する機会にも恵まれたが、自分自身が発するメッセージではない。第三者が「これを着てくれ、あれを言ってくれ」というメッセージである。
で、22歳の時にレギュラー出演していた雑誌「ポパイ」の編集者にお願いして、料理ページの連載を持たせてもらった。18歳の頃から一人暮らしを続けており、料理は得意。同年代の若い人たちに向けて、自分の得意料理を披露したかったのだ。
連載当時はモデルの仕事と相反する活動ではないか、との意見もあったが、それもいつの間にか受け入れられ、24歳の時にはテレビ番組でも料理を披露するようになった。
狭いアパートのキッチンを飛び出して、青空の下で料理をするようになった頃、ちょうどアウトドア・ブームが訪れ、いつのまにか本業のモデルより、そちらの分野の仕事依頼が増え、今ではどっぷりとその世界に浸かっている。
35歳の時に首都圏から河口湖の湖畔に移り住んだ。ちょうどそのタイミングで、それまで使っていたワープロからPCに乗り換えた。文章を書くだけならワープロで十分だし、むしろそちらの方が都合が良かったが、その書いた文章を誰かに「送る」となると、PCが圧倒的に便利である。ワープロの場合は書いた文章を一旦、プリントアウトしてから、それをファックスで送るが、PCの場合はメール添付でワンタッチである。やがて高速インターネット時代に入り、文章だけではなく、画像や映像を送信できるようになった。
で、10年ほど前から自分のホームページを持つようになった。が、最初は専門家にデザインしてもらい、その更新も任せていた。
6年前からこのブログを始めた。やはり最初はプロにデザインしてもらってスタートしたが、途中からデザインから更新まですべて自分でするようになった。
去年の6月からツイッターを始め、今年の春からフェイスブックも始めた。自分のホームページを作った10年前から月一回、メールマガジンも発信している。もちろん今でもテレビやラジオ、それに雑誌などにも出演しているので、そこでも様々なメッセージを発する。
こうなると、どこでなんのメッセージを発するのか、きちんと整理しなければ自分自身でも混乱する。日常の中で一枚の写真を撮る時でも、「この写真はツイッターなのかフェイスブックなのか、あるいはブログなのか、それともテレビ番組等で使うストックなのか?」と頭を悩ませる。
月一回のメルマガは1500人ほどの人に発信しており、ツイッターのフォロワーは600人近く。このブログはどれほどの人が読んでいるのか正確には把握していないが、最近ではフェイスブックの「友人」も増えている。
人と会って話をすると「あー、それブログに書いてましたね」とか「ツイッターで呟いていたね」と言われる場合もあるし、目を丸くして「今、そんなことに夢中になっているのですか!」と驚かれることもある。
日々の様子や出来事をこのブログに綴っていたが、今ではそれもツイッターやフェイスブックで報告することの方が多くなった。だがボク個人としては、このブログを大切にしていきたいと思う。ツイッターやフェイスブックでは出来ないメッセージを、あるいは届かないメッセージを発信することが出来ると思ってる。しかしきちんと「住み分け」をしなくてはならない。
タイムリーな話題や新鮮な写真は、ツイッターやフェイスブックを活用するかもしれないが、きちんと後々まで残るメッセージは、このブログで発信したいと思う。
そのような根拠から、このブログはこれまでと違ったスタイルを持つかもしれない。
当分の間は試行錯誤が続くだろう。それに対して、なんらかの意見をコメントとしていただけると嬉しい。
今では誰もが世界に向けて発信ができる。だがきちんとしたツールを使って、そのツールに見合った内容で、誰に向かって言葉を発しているのか?れをしっかりと把握しなければ、単なる無責任な情報の垂れ流しとなってしまう。
そのことを今一度、しっかりと確認したいと思う。
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