「信越五岳トレイルランニング」
斑尾山をスタートして黒姫などの信越の山々を超え、110キロもの距離を走りきるハードなトレラン・レースだが、友人は20時間近くかけて見事に走りきった。
朝5時半にスタートして、ボクがペーサーを務める第5エイドステーションまでは66キロ。ここは第三関門となっており、ここを18時に通過しないと失格。友人はギリギリの17時半には第5エイドステーションに戻って来ると言ってスタートしたが、結果的には一時間以上も早く到着。汗と泥まみれのシャツを着替え、飲み物、食べ物をゆっくりと補給して、16時半に一緒にスタート。それから9時間近くかかって、夜中の1時20分にゴールした。
実は友人と言ってもボクより9歳上の61歳の先輩。これまでの最高距離は50キロレース。正直に言って完走できるかどうか、ボクもとても不安だった。が、立派に走りきり、大きな感動を与えてくれたのだった。
さてそんなレースの中、目立ったのが選手のテーピングの多さ。最近、アスリートの間で話題になっているテープで、5人のうち4人は膝やその他の場所にこのテーピングを施している。痛み止めなのか怪我防止なのか、理由はそれぞれだとは思うが、その姿が見ていて痛々しい。
ボクも友人も普段からワラーチでトレーニングをしているので、このようなテープは無縁だし、レース後にもまったく筋肉痛も感じない。人が持つ本来の強さを引き出した結果である。
確かに110キロもの距離を走り切るのは大変なことだとは思うが、そのほとんどの選手がテーピングだらけというのも些かおかしな状況。
そんな中、例の「ボーン・トゥ・ラン」の主要登場人物であり、今回のゲストランナーであるジェン・シェルトン選手の水着に近いスマートなウエア。片手にウォーターボトルだけを握り、颯爽と110キロを走りきり、昨年の女子のタイムを1時間も短縮してあっさりと優勝。
テーピングなどでゴテゴテとした姿で走る日本人選手と、対照的な野生的な美しい姿を見せつけたのである。
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