先週は取材撮影の毎日が続いた。
毎朝、3時半(朝というより夜中)に起床。撮影スタッフと集合場所で夜明けを待つ。普段でも毎朝、5時45分から走っているが、夜明け前から静かに空を眺めていると、刻一刻と変化を続ける自然の美しさに、目も心も奪われる。
ご覧の写真は御坂山塊「十二ヶ岳」の登山道の途中にあるシラビソ林で、この登山道の中でもボクのお気に入りの場所である。
実はボクが本格的に登山を始めたのは、この十二ヶ岳登山がきっかけで、今から20年ほど前のことだ。西湖の湖畔でオートキャンプをしている時に、ふとしたことがきっかけでこの山に登った。
山に関するなんの情報もなく、Tシャツに短パン、持っているモノは500㏄の水一本。8月の暑い盛りで、喉の渇きに耐えながら頂上を目指した記憶が今でも鮮明に残っている。
そして中腹にあるこのシラビソ林で、心癒されたのである。
最近、「パワースポット」というのがブームのようで、全国各地にそのような場所があると言われているが、確かに「パワースポット」は存在すると思う。だがそれは、己の肉体を限界までに酷使して、精神が研ぎ澄まされた時に感じるモノであって、決して観光バスから降りて、缶ビール片手に感じるモノではないと思う。
山々を走っている時に、ふと特別な存在を感じる時、強くそのように思うのである。
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