娘が静岡県三島市出身の若者と結婚した。
二人は現在、神奈川県の大井松田で暮らしているが、ご主人の実家は三島市にあり、今年の夏は三島大社の祭り見物に行くことになった。
三島夏祭りは三日間に亘って行われ、一日目は山車と「シャギリ」と呼ばれるお囃子の競演が目玉で、二日目は「頼朝公旗揚げ行列」、三日目は盆踊りにサンバと、たっぷりと楽しめるのだ。
我々が暮らす富士五湖地方の祭りと言えば、毎年、五つの湖が日替わりで花火大会を行うが、古くからの慣習に則る祭りと言えば、隣町の富士吉田市の「火祭り」くらいのモノか。富士吉田の「火祭り」も、富士山の鎮火を祈願するために行われる祭りだが、確かに松明が燃え盛る様子はそれはそれで勇壮だが、いまひとつ伝統芸能とは無縁のような気がする。
三島の「シャギリ」は天文(てんぶん)年間(1532~1554)三嶋大社の舞舞役であった幸若與惣太夫によって創曲され、神領内に住む若者たちに伝えられたものといわれている。つまり500年以上も前からこの地に伝えられているのである。
こういう祭りを見物する時、そこにゆっくりと流れている悠久の歴史を感じ、文化の豊かさを実感するのである。
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