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固定観念をぶち壊せ

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 五本指シューズ「ファイブ・フィンガー」を履いて走ることによって、着地が爪先着地、つまりフォアフットになり、その結果、土踏まずの足低筋が鍛えられ、その収縮によるジャンプ力の応用によって、より効率的に走れるようになったことは前回、報告した。
 「ファイブ・フィンガー」を試しつつも、ソールの薄いジョギング・シューズやウォーター・シューズも試し、さらにご覧の写真のような、ビーチサンダルにゴム紐を装着して走る、ということも試してみた。
つまりベアフット、裸足の感覚に限りなく近い方法を模索しているわけだ。
 その結果、この改良型ビーチサンダルがもっともラクに、もっとも快適に、もっともインパクトが少ない走り方ができることが分かった。
 もちろん裸足で走ることが、人間にとって、もっとも自然に近いことは分かるが、我々現代人の足裏の皮膚はそこまで強くない。それに山では岩や小石、それに折れた枝なども落ちているし、舗装路でも様々な細かい障害物が転がっている。怪我をすれば元も子もないのである。
 そこで着地感覚は限りなく裸足に近いが、足裏の皮膚を程よく保護してくれる方法として、この改良型ビーチサンダルという結果になったのである。
 急登や岩場が続く登山道には不向きかもしれないが、適度なトレイルや舗装路ではまったく問題なく走ることが可能で、ここ数週間、一回につき10キロから15キロ走っているが、とても快調に走ることができ、とくに山を半日以上走り回った後など、メンテナンス的にも気持ちよく走れる。
 この動画でもトレイルと舗装路をミックスで10キロ走っている。

 またボクの一キロあたりの最高速度は3分45秒だが、このサンダルで3分58秒までは記録している。この13秒の差は心肺機能的な問題で、ほとんど軽量のランニングシューズと遜色のない走りが可能なのだ。
 今後、20キロ、30キロと距離を伸ばして行き、最終的にはこのビーチサンダルでフルマラソン完走も目論んでいる。
 世間一般で喧伝されている固定観念を捨てれば、心もからだも、それに足の感覚も、驚くほど自由に開放されるのだ。

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    木村東吉
    1958 年大阪生まれ。
    20代は雑誌「ポパイ」の顔としてファッションモデルとして活躍したが、その後、30 代に入りアウトドア関連の著作を多数執筆。
    現在は河口湖に拠点を置き、執筆、取材、キャンプ教室の指導、講演など、幅広く活動している。
    また各企業の広告などにも数多く出演しており、そのアドバイザーも務めている。

    詳しいプロフィールはこちら

    木村東吉公式サイト「グレートアウトドア」

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