世の中には様々なビジネスがあるが、そのビジネスを経営している人は、大きく2タイプに分けられると思う。
些か端的な表現になってしまうが、「儲かるからしている」というタイプと「好きだからしている」というタイプだ。
で、ボク個人としては、後者の理由でビジネスと取り組んでいる人との会話が俄然と楽しいのだが、先日も後者の典型的な人を紹介してもらった。
長野県駒ヶ根市。ここに「ファイヤーサイド」という会社があり、主に「バーモント・キャスティングス」というブランドの薪ストーブを取り扱っている。その会社の代表、ポール・キャスナー氏は元々、アメリカ東部ボストンの出身だったが、日本の尺八の音色に惹かれ、遠く日本に来て駒ヶ根に住み着いた。で、日本の厳しい冬の寒さを経験し、薪ストーブについての知識を磨き、その結果、現在の会社を興し、すでに25年の歳月が流れた。
先日、キャスナー氏に会いに、駒ヶ根のショールームに伺ったが、ショールームには薪ストーブの他にも、氏が世界各国から買い付けた様々な興味深い商品が溢れ、それらの商品説明にも熱が入る。その熱は「これを買って欲しい」という熱ではなく「この商品がいかに素晴らしいか」ということを伝える熱である。自分自身が惚れ込んだモノでなければ、決して扱わないという頑固さも感じられる。
古いダッチオーヴン、一枚鉄を延ばして作られたフライパン、薪を掴むトング等々、すべてがこだわりの商品である。
話に夢中になり、気がついたらあっという間に3時間が経過していた。
次回は河口湖に来ていただき、話の続きをしよう、ということで我々は再会を約束したが、後ろ髪引かれる思いで、駒ヶ根をあとにしたのであった。
キャスナー氏デザインのサインプレート。ボク愛用のカヌー「オールドタウン」のデザイン
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