4年前の夏、我々は自宅の近くに土地を手に入れた。そこをオフィスとして使用する為である。
650平米ほどの土地にはほとんど樹木がなく、まずは庭づくりから始め、キッチンやバスルームなどを作った。もちろん自分たちの手によるすべてが手作りだ。
庭には大小、200本を超える木を植えたが、それらのガーデニング作業をしながら、ボクにはひとつの夢があった。
「この場所で我が愛娘の結婚式を挙げたい」
それが一作日、現実となった。
2週間前から雑草などを刈り込み、花を植え、庭を綺麗に整備し、数日前からは飾り付けを施し、前日からは宴席用の料理を作った。
そして当日。
清水エスパルスの監督であり、我が家族の長年の友人でもある長谷川健太夫妻による結婚式の宣誓を行い、娘に24年前、つまり娘が生まれた時に送ったゲーテの詩を朗読した。
毎年、子どもたちの誕生日にケーキを焼いた妻は、ウエディングケーキを焼き、東京でカメラマンのアシスタントをしている長男は、式の様子をすべてカメラに収めた。次男はゲストの為に給仕を務め、我がアシスタントの息子くんはBBQのシェフを引き受けてくれた。
そこには面倒やリスクが伴うが、カスタマイズする喜びが、それらのリスクを凌駕する。
そういう意味に於いて、自分の愛する娘の結婚式を我が庭でオーガナイズすることは、自分にとっても人生に於ける最重要イベントと言えるのだ。
そういう父親のわがままを聞き入れてくれた我が娘、それを一緒に受け入れてくれた新たな「息子」に感謝したい。そして我々家族の為に、連休中の忙しい最中に駆けつけて、一緒に式を創り上げてくれた友人たちに感謝したい。
みんな有難う! この午後の陽光が優しく美しい一日、ボクの夢は現実となり、心ゆくまで美酒に酔いしれたのである。
娘とのラストダンス。曲はルーサー・ヴァンドロスの「Dance With MyFather」
新郎のお母様ともダンス。もちろん妻は新郎のお父様と。
御年80歳。妻の母は長男の親友のイケメンとダンス。若い!
最後は娘の謝辞で大泣き。が、この演出、ボクには皆、秘密にしていた。
最近のコメント