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私のサンクチュアリ

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 このブログでもなんども紹介しているが、富士山五合目をぐるっと一周している「お中道」が好きだ。
 「お中道」は一周すると約25キロの距離となり、昔は富士講信者の巡拝路だったが、今では西側の「大沢崩れ」の崩壊が激しいので、そこで行き止まりとなってしまっている。
 スバルラインの五合目か4合目あたりから入って行けるが、我々は毎回、「吉田口登山道」の「馬返し」から約1時間掛けて佐藤小屋まで登り、そこから「大沢崩れ」、あるいは「奥庭」まで往復して、再び「馬返し」に下山するルートを取ることが多い。その他には「精進湖登山道」を使うルートもあるが、いずれにしてもなるべく一合目から自分の足を使って登り、そこからさらに「お中道」を走ることにしている。
 富士山の環境への配慮、並びに自分自身の体力つくりの配慮でもある。
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 この「お中道」、標高が2300から2800メートルに位置するので、樹林限界のギリギリの遊歩道となっており、ダケカンバ、ハイマツ、シャクナゲの高山植物の自生地でもあり、そこを歩いていると、コロラドやスイスの山々を歩いている時と同じ香りや景色に包まれ、ボクは「自宅から1時間で行ける海外」と呼んでいる。
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 それほどここの路から見える景観やその環境は素晴らしく、フィジカルだけではなくメンタル面でもとても充実したトレイルである。
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 さきほど「かつては富士講の巡拝路」と言ったが、「お中道」はボクにとっても、自然と静かに対話できる、聖なる路であるのだ。

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    木村東吉
    1958 年大阪生まれ。
    20代は雑誌「ポパイ」の顔としてファッションモデルとして活躍したが、その後、30 代に入りアウトドア関連の著作を多数執筆。
    現在は河口湖に拠点を置き、執筆、取材、キャンプ教室の指導、講演など、幅広く活動している。
    また各企業の広告などにも数多く出演しており、そのアドバイザーも務めている。

    詳しいプロフィールはこちら

    木村東吉公式サイト「グレートアウトドア」

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