昨日、DVDを借りて来て、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」を観た。
主演のブラッド・ピットが老人として生まれ、通常の人生とは逆に若返って行く物語だ。
切なくもあり、多少、コミカルでもあり、その純愛にほろっとさせられる映画だが、全体的には優しさに溢れる物語である。
生まれてすぐ、彼を捨てた父親。その父親から実の母親の想い出をベンジャミンは聞かされる。
「母さんは湖に昇る朝陽を見るのが好きだった・・・」
そして死期を迎えた父親に、その朝陽を見せようとするベンジャミン・・・
今朝、目覚めたら、我が家から見える河口湖の空も、綺麗な朝焼けに染まっていた。
遠い誰かからのメッセージが届いたような気がした。
2009年7月アーカイブ
モデル時代の友人、雅子さんがご主人と共に河口湖に遊びに来た。
先日、先輩モデルの還暦を祝うパーティーに出席した際に、彼女とほぼ20年ぶりの再会を果たし、今回の河口湖への来訪が実現した。
雅子さんと言えば、若いときから和装が似合うとても優雅で美しいモデルだったが、20年の歳月を経た現在でもその美しさは褪せることなく、幸せな結婚生活のせいか、その美しさに穏やかさも加わって、益々、素敵な女性として輝いている。
「べつに特になにもしてませんよ!」と微笑む彼女だが、きっと隠れた努力の上に、このような美しさが保たれているのだろう。
我が妻もかなり刺激を受けたようだが、今後は、これまではアウトドア・ライフに無縁の雅子さんを、ご主人共々、山や湖に連れ出す計画で、大いに盛り上がったのであった。
雅子さんのブログはこちら!
NHKの料理番組「今日の料理」に出演する。
放送は8月24日の予定だが、併行してテキストの取材も受けており、そちらは一昨日の11日にすでに発売されている。
で、これはテレビ番組の方の取材風景だが、我が家が完全にスタジオと化している。
我が家のダイニングの椅子等を撤去し、テーブルの上に料理用の食材を並べて撮影しているところ。
で、こちらは撮影中の食材。
レフ板(反射板)の光を食材に当て、すぐに確認できるモニターもテーブルの上に…
テラスでは仕上がった完成品の料理撮影。
ダイニングの椅子は一時的にこちらに避難。
食材、仕上がった料理をモニターで映し出して確認する人。邪魔なモノ、光、影が入ればここでチェックして、適切な指示を出す。
雑誌などの取材だと、ここまで大掛かりなセットを組まないが、さすがに料理番組ともなると、かなりライティングなどを細かく作り込んで行く作業が必要となる。が、これが逆に家自体の取材になると、普段の生活取りの配置が必要となる。
まあこれも仕事の一部だから仕方がないのだが、撮影スタッフが我が家に入ると、それと同時に妻の機嫌も損ねない気配りも必要となるのだ。
先日、このブログでも紹介した新富士バーナーの軽量シングル・ストーブ。重量、僅か73グラムでコンパクト。火力も強く、バックパッキングには最適な優れたエクイプメントだ。
早速、樹海トレイルで試してみた。
詳しくはこちら!
先週末、新潟県十日町、アテマ高原にある「ベルナティオ」というリゾート・ホテルでアウトドア・イベントが開催された。
このブログでも何度か紹介したが、今春、まだ雪の残る時期から何度か下見に行き、先週末にようやく実現したのだ。が、7月初旬と言えば、沖縄と北海道を除いて全国的に梅雨シーズン真っ只中。 我々も雨天の場合に備えて、室内でのイベントも考案し、前日までこのように打ち合わせを重ねた。
が、ゲストが集まって来る頃にはピカピカの晴天。
ホテルの中庭を使って無事にオープニング・セレモニー。
初日、夕食はダッチオーブンを使ってのアウトドア・クッキング。もちろんゲスト自ら調理をしていただく。
で、やはり普段あまりキッチンに立たないお父さん方に、クッキングにチャレンジしてもらう。息子がレシピを読み上げ、その指示に従って調理を始めるお父さん。
「どうパパ? 味は・・・」
娘ちゃんも真剣な眼差し。
ちなみにいろいろな前菜をホテル側が用意し、おまけにデザートまで付いているから安心だ。
無事に初のアウトドア・クッキングにも成功し、翌朝は家族対抗のアウトドア運動会。
「ベルナティオ」の敷地は後楽園ホール109個分。その広大な敷地の一部はゴルフ場となっているが、ゴルフ場を取り囲むように美しいトレイルが続いており、そのトレイルにはブナ、ミズナラ、白樺、楓などの広葉樹林が林立する。
家族対抗アウトドア運動会は、早さも競うが、自然に対する知識を磨くことも目的とされており、コース上には10問のクイズが設置されている。参加者はチェックポイントでクイズ問題をしっかりと頭に入れる。
こういう場所では俄然、張り切る子どもたち。
最初は塊って歩いていても、次第に距離が離れる。
「いやあ・・・気持ちよく晴れたけど、暑いですね!」
ファミリー運動会の後は、新潟名産コシヒカリを稲殻を燃やして炊くという、古来の炊飯方法で炊いたご飯のオニギリがランチ。
「ベルナティオ」のシェフ自らオニギリを握る。
で、オニギリを頬張りながら表彰式。
いつも思うが、このようなイベントはなによりも天候が大事。どんなに楽しい内容でも、アウトドア・イベントは雨が降れば楽しさが半減する。
そう言った意味では、今回は天候にも恵まれ、参加者の誰も怪我もせず、アテマ高原の自然を満喫してもらえたと思う。それに主催したホテル側の様々な配慮も成功に繋がったと思う。
このように宿泊も食事もすべて自分で準備しないで、アウトドア・ライフの一部(今回は調理だ)を楽しむ方が、初心者にとってはリスクも少なく、快適にアウトドア・ライフが満喫できる。
そう言った意味では、今回の「ベルナティオ」の試みは、新たな宿泊のスタイルとして評価すべきだろう。
先日、信州にいる長男が帰って来て、一緒に近所の公園に遊びに行った。
我が息子もボクと同様に犬好きで、犬がいるとなにかとかまう。で、やはりボクと同様に犬に厳しく接し、あれこれ躾けをする。そしてそれがなかなか上手だ。
我が妻は犬の躾けが出来ないタイプで、彼女と接すると、どんな犬でもワガママなアホ犬に変化する。
同じ家族でも動物の接し方にこのような違いが生じるが、よく「犬の接し方を見れば、人との接し方も判る」と言われる。
我が息子はそうでもないと思うが、ボクは人に対しても厳しく、友人、知人に対しても直球で苦言を呈するし、歯に衣着せぬ物言いをする。この性格は娘が確実に受け継いでいる。
世の中、十人十色、家族の中でもそれぞれ個性があっていいと思うが、直球でモノを言っていると、どちらかと言えば、損をすることの方が多い。
人も犬も、自分に甘い方が居心地がいいのだ。
だが長いスタンスで物事に接していると、その愚直な生き方に強い共感を持ってくれる希有な人も現れ、その人々との間には濃厚で密度の高い絆が生まれる。
わが子たちが将来、どのような人間関係を構築していくのか? それはまったくの未知数だが、彼らの犬に対する接し方を見る限り、おおよその見当は付くのだ。
昨年、スイスに行って再確認したことだが、かの国の人々の太陽に対する貪欲さは徹底しており、暖かく、陽の光がさんさんと照りつける日には、人々は必ず屋外で食事等を楽しんでいる。たまたま夏と冬、違う季節に同じレストランに行ったが、冬には薪ストーブに寄り添うように食事をしていた場所が、夏にはほとんど人がいなく、皆、明るい太陽の下でパラソルを広げ、サングラスを掛けて歓談をしている。
いや暖かい夏だけではない。
真冬のサンモリッツの、標高2500メートルほどのスキー場にあるレストランのテラスでも、晴れた日にはシャンパン・ブランチを楽しむ人々で溢れていた。
これはスイスに限らず、ほとんどのヨーロッパの国々で共通することではないか。
つまり亜熱帯に暮らす我々と違って、ヨーロッパ、特に緯度や高度の高い地域では、太陽の光の恩恵に対する感謝の気持ちが、より高いように思われるのである。
標高850メートルながら、南側に小高い山を背負っている我が家の暮らしも、太陽の光に対する感情はヨーロッパの人々と同様で、天気のいい朝は、必ずと言っていいほど屋外での食事を楽しむ。
気のせいだと思うが、我が愛犬もとてもリラックスしている様子なのだ。
「白樺」という木の存在は誰もが知っていると思う。
初夏の頃、白い幹に薄緑色の若葉がちらちらと揺れる様子は、高原の爽やかな情景になくてはならないモノだ。
だが白樺の幹は幼木時代、茶色であることを知っている人は少ない。幼木時代から白い幹をした「ジャコモンティ」という種類の白樺も存在するが、通常は斑点のある茶色である。
我がオフィスの庭にも、この白樺の木が10数本植えてあるが、ようやく茶色い樹皮を「脱皮」して白く剥けて来た。
我がオフィスに木を植え始めて3年が経過したが、バラの花といい、ようやくそれぞれの本来の美しさを発揮し始めたのである。
古くから「石の上にも3年」と言われるが、その諺の意味通り、強い情熱があれば、冷たい石も温かくなるのである。
MT42BlogBetaInner
1958 年大阪生まれ。
20代は雑誌「ポパイ」の顔としてファッションモデルとして活躍したが、その後、30 代に入りアウトドア関連の著作を多数執筆。
現在は河口湖に拠点を置き、執筆、取材、キャンプ教室の指導、講演など、幅広く活動している。
また各企業の広告などにも数多く出演しており、そのアドバイザーも務めている。
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