エスパルスの選手を対象にアウトドア合宿を行った。
普段、サッカーばかりしている選手たちにカヌーを指導し、その後、模擬レースも行った。
36人の選手を6チームに分けてのリレー戦だ。
1艇のカヌーに二人が乗り込み、残った4人は応援。
スタートの合図をすると、6艇のカヌーが団子になって湖に流れ込む。
「ツブセ!」「ケズレ!」とピッチの中のような声援が湖上をこだまする。
その声援に呼応するかのように、他のチームのカヌーを転覆させようと試みる選手たち。その姿にはカヌー初心者の面影はどこにもない。
あー・・・この人たちはどこに行っても、根っからの勝負師なんだなあ・・・
2006年6月アーカイブ
先日、Jリーグ「清水エスパルス」の選手たちを対象にアウトドア合宿を行った。
聞くところによると、現在、開催中のワールドカップを前に、フランスの代表チームも氷河トレッキングを行ったらしいが、チームの連帯感を強め、且つ、精神的なリフレッシュ効果もあると思われるので、たまにはこのような合宿もいいだろう。
一日目はカヌーを指導し、その後、模擬レースも行ったが、さすがプロのスポーツ選手とあって、その集中力には脱帽モノ。
自分の納得の行くまでパドリングを繰り返していた。
我々夫婦と6名の女性は10キロのコースを走ったが、今回のレースではなんと「ストーリィ」編集長自ら、フル・マラソンのコースを走った。
編集長は一足先に、この千歳でフル・マラソン・デビューを果たした訳だが、ご覧の写真は編集長のゴールを待っているところ。
良く見てもらえれば判ると思うが、ゴール地点にスポーツ飲料が山積みされている。
完走した人がすぐに受け取れるようになっており、これはとても有難いサービス。
毎年、参加している我が地元の「河口湖マラソン」は、完走後、飲み物を貰うために長蛇の列に並ばなければならないので、このシステムは是非とも見習って欲しいものである。
走った後は入念にストレッチ。
一昨年の秋に、やはり北海道で開催された「札幌マラソン」でハーフ・マラソンを走ったことがあるが、その時にも「真駒内屋外競技場」という立派な競技場が大会会場になっていた。それに折り返しが札幌の駅前で、多くの人たちが沿道で声援を送ってくれた。
このストレッチをしている会場は、10キロコースの一部。
マラソンに参加する為に、わざわざホノルルまで行ったり、北海道に行ったりするのも“大層”なことだとも思うが、このように美しいコースや会場が用意されているのなら、その価値は十分にあると思う。
現在、光文社から出版されている雑誌「ストーリィ」で、「ホノルルへの道」と題して、読者の方たちと一緒にホノルル・マラソンを走ろう、という連載を続けている。
6名の女性たちを、ホノルルでフルマラソン・デビューさせる訳だが、もちろん練習もしないで突然、そのようなことが可能になる訳ないので、定期的に集まってトレーニングをしたり、ボクがトレーニング・メニュウを考案して、そのメニュウを彼女たちに実践してもらっている。
で、先日、その“力試し”に「千歳JAL国際マラソン」にみんなで参加した。
今回エントリーしたのは10キロのコースで、その詳しい内容は7月1日発売の「ストーリィ」に掲載されるが、ご覧の写真は、前日にそのコースを試走しているところ。
このように林間の美しいコースを走るのだが、大会関係者から聞いた話では、1年に1回のこの大会のためにだけに! 使われる林道だとか。
なんとも北海道らしい“おおらか”さである。
ボクにとっては2度目の上高地。
だが上高地に宿泊するのはこれが初めて。
朝5時に起きて、梓川の川沿いの道を「大正池」までジョギングした。早朝だと言うのに、「大正池」の周辺はカメラマンでいっぱいだ。「大正池」が持つ神秘性は、早朝の雰囲気によく似合う。しかし「カメラマンでいっぱい」と言っても、ここに居るのは前夜、やはりボクと同じように上高地に宿泊した人々だけ。何故なら、「マイカー規制」を通年で実施している上高地では、夜の8時以降はゲートが閉じられ、緊急の車両以外は一切、入山できなくなるからだ。
この徹底ぶりが、上高地の自然を守っている。
通年、「マイカー規制」が行われている上高地では、もちろんオートキャンプ場は皆無で、河童橋より少し上流に登山者などが利用する「小梨平キャンプ場」がひっそりと佇む。
写真に映っている橋は、その「小梨平キャンプ場」の脇を流れる小川に架かっているモノで、良く見ると橋の横に、その小川に降りることのできる階段がある。
今では禁止されているらしいが、かつてはこの階段を下りて、小川で飯盒を洗ったり、米を研いだりしたと言う。
この小川の畔に立ち、その情景を思い浮かべると、往時の懐かしさがこみ上げるのである。
アウトドア・イベントにゲストでよばれると、いろいろといつもとは違った発見がある。
自分が開催するイベントでは実践的なアウトドア講習会となることが多いが、他所ではいわゆる“遊び”の要素が強い。
まあそうは言っても、アウトドア・ライフ自体が“遊び”なので、そのどこを区別するのか、自分でもはっきりとは判らないのだが、今回も面白い“遊び”を見せてもらった。
今回のイベントでは、信州に本拠地を置く「やまぼうし自然学校」の人たちがアウトドア・クッキングを企画したのだが、ご覧の写真は青竹を使ってバームクーヘンを焼いているところ。
青竹にホットケーキ・ミックスをかけ、それを炭火にかざし、焼けたら再びそれを繰り返す・・・といった具合。非常に手間がかかる作業なのだが、これはこれで楽しいイベントのひとつ。
参加者のひとたちも無心になって焼いていた。
ボクの隣にいるのが義父、中澤義直。
山岳写真家を生業とし、信州に限らず、ヨーロッパをはじめとして世界各地の山々を撮り続けて来たが、17年前に生まれ故郷である信州に戻り、今では後進の育成にも力を注いでいる。
83歳を迎えた現在でもスキーの腕は衰えないし、朝夕には1時間以上、犬の散歩に出掛ける。
もちろん今でも信州の山々を歩き、現役で写真を撮り続けている。
ボクは常々、義父のように年老いたいと思っている。
先日、上高地のランドマークである「河童橋」の橋の袂に建つホテル、「ホテル白樺荘」の依頼で、アウトドア・イベントに参加した。
この「ホテル白樺荘」と我が義父は古くから親交があり、創業当初、昭和初期の頃からのつきあいだと言う。
今では創業者の孫に当たる方が主人なので、3代に亘って親交が続いているらしいが、その縁でボクも今回、ゲストとしてよばれたのだ。
ボクもいろいろな場所でトークショーを行うが、ご覧の写真のように、穂高連峰の雄大なる景色を背景にトークを行うのは、なんとも気持ちのいいものである。
仕事とはいえ、おおいに楽しませてもらったのだった。
さてこの上高地の写真は、当方のオフィシャルサイト「フォトギャラリー」のコーナーでもご覧になれるので、是非ともご高覧ください。
レースが終わる頃になって、ようやく雨も上がり、皆で記念撮影。
今年度は「ジャングルアイス」3回目にして初のリタイアチームも出たが、それでも皆、大きな怪我もなく、無事にレースを終了することができた。
アウトドアでのイベントは天候に左右される。
せっかく目とこころを楽しませるコースを設定しても、雨が降ればそれどころではない。ぬかるんだ道は足腰を疲弊させ、冷たい雨はからだを容赦なく冷やす。
しかしそんな厳しい自然環境がもたらす逆境に負けずに、元気に選手がゴールへ帰って来る。
なによりも嬉しい瞬間だ。
完走、リタイア、順位、選手、スタッフに関係なく、また来年の再会を約束した。
そしてこのビブが優勝選手が付けていたモノ。
彼から今回の「ジャングルアイス」の感想のメールが届いた。
そこには次のように書かれていた。
「アドベンチャーレースの本質、それは生のままの自然の中で、気の合う仲間たちと徹底的に遊んで、汗まみれ泥まみれでカラダを痛めつけて、ココロを豊かにすること」
からだの疲れとこころの疲れは決してシンクロしない。
そしてからだの汚れとこころの汚れも、またシンクロしない。
彼からのメールには、アドベンチャーレースに限らず、自然の中で遊ぶことのすべての意味が託されていた。
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1958 年大阪生まれ。
20代は雑誌「ポパイ」の顔としてファッションモデルとして活躍したが、その後、30 代に入りアウトドア関連の著作を多数執筆。
現在は河口湖に拠点を置き、執筆、取材、キャンプ教室の指導、講演など、幅広く活動している。
また各企業の広告などにも数多く出演しており、そのアドバイザーも務めている。
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