御坂山塊縦走記4ということで、この話も今回で完結。
今回の縦走はあくまでも所要時間や装備のフィールドテスト。今回の縦走に際してメンバーが新たに購入したザックや、寝袋、ウエア、それにクラブで共同購入したテントの機能性もテストの一環である。
ご覧の写真がそのテントだが、この小さなテントに3名が就寝した。
夏なら暑苦しくて我慢できないが、真冬にはこのくらい居住空間が小さい方が、暖気が逃げなくて適している。が、3人の人間の体温と呼気によってテント内外は結露し、その水分が凍って、撤収の時間になってもテントは凍ってバリバリになった一枚の布である。
その凍ったテントの氷をはたき落とし、フライシート、本体、骨組みであるポールに3分割してそれぞれが担ぐ。それぞれの重さはちょうど1キロ。冬の夜の恐ろしい寒さから護ってくれることを考慮すれば、この重量は我慢できる範囲である。もちろん本当の意味で寒さから護ってくれるのは寝袋やマットだが、それも二つ併せて2キロほどの重量である。
こうして考えると、いかに装備を軽くコンパクトにするか、つまり“ミニマリズムを追求する”ということに繋がっていくのだが、それは決して苦痛を伴うような禁欲主義ではなく、それが達成されたときに、己の道具に対する知識とその活用術に、大きな満足感を覚えるのである。
2005年12月26日アーカイブ
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木村東吉
1958 年大阪生まれ。
20代は雑誌「ポパイ」の顔としてファッションモデルとして活躍したが、その後、30 代に入りアウトドア関連の著作を多数執筆。
現在は河口湖に拠点を置き、執筆、取材、キャンプ教室の指導、講演など、幅広く活動している。
また各企業の広告などにも数多く出演しており、そのアドバイザーも務めている。
1958 年大阪生まれ。
20代は雑誌「ポパイ」の顔としてファッションモデルとして活躍したが、その後、30 代に入りアウトドア関連の著作を多数執筆。
現在は河口湖に拠点を置き、執筆、取材、キャンプ教室の指導、講演など、幅広く活動している。
また各企業の広告などにも数多く出演しており、そのアドバイザーも務めている。
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