田舎に暮らしていると「季節に備える」という意識が強くなる。
河口湖は東京からわずか100キロの距離で、日帰りでも往き帰りが可能だが、標高が900メートル近くあり、冬場は氷点下20度近くまで冷え込むこともある。
空調が整った部屋で過ごし、それほどまでに気温が下がることのない東京に暮らしていた頃は、冬が近づいてもなんの準備もしなかったが、こちらにやって来てからは、あれこれ準備をすることが多い。
まずはボートやカヌーなど、水遊び関係の道具を仕舞うことから始まり、テラスに掛けてあるタープも外す。以前、タープを掛けっぱなしにしておいたら、その上に大雪が積もって、その重みでタープを支えている柱が折れそうになったことがある。
“冬の準備”の中でも、大切なのが薪の確保である。
雪が降って、その雪の下に薪が埋もれてしまえば、いくらたくさんの備蓄があっても使いモノにならないので、雪が降る前にすべてストーブに入る長さにカットして、それを斧で割って行く。
こうして出来上がった薪を、今度は子どもたちが家の軒下に積み上げて行く。それは窓を隠すまでの高さになるが、春に近づいて行くと薪も減って、窓からの眺めも開けて行く。
田舎に暮らしていると、様々な事象で「季節を感じる」のである。
2005年11月21日アーカイブ
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木村東吉
1958 年大阪生まれ。
20代は雑誌「ポパイ」の顔としてファッションモデルとして活躍したが、その後、30 代に入りアウトドア関連の著作を多数執筆。
現在は河口湖に拠点を置き、執筆、取材、キャンプ教室の指導、講演など、幅広く活動している。
また各企業の広告などにも数多く出演しており、そのアドバイザーも務めている。
1958 年大阪生まれ。
20代は雑誌「ポパイ」の顔としてファッションモデルとして活躍したが、その後、30 代に入りアウトドア関連の著作を多数執筆。
現在は河口湖に拠点を置き、執筆、取材、キャンプ教室の指導、講演など、幅広く活動している。
また各企業の広告などにも数多く出演しており、そのアドバイザーも務めている。
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