夏休みの「人込みを避けて」第3弾。今回は夏の富士山登山のシステムについて。
前回、富士山を登るほとんどの人は五合目まで車でブイーンと登り、そこから頂上を目指す・・・と書いたが、その五合目までのアクセスをとても良くしたのが「富士スバルライン」
この道路の存在の「善し悪し」に関しては、あえてこの場で触れないが、この道路ができたお陰でハイヒールを履いたご婦人までもが、富士登山を目指すようになったことは確実である。
日本を代表するもっとも高い山への畏敬の念が、些か低くなることも確かだが、多くの人々がこの「スバルライン」を利用する。が、さすがに夏場の最盛期には交通規制が行われる。
今現在も「スバルライン」のマイカー規制は実施中で、それは8月31日まで続くが、その間は麓の町の各所からバスが運行される。
ご覧の写真は陸上競技が行われる「富士北麓公園」の臨時駐車場。
7月初旬、普段は車がほとんど停まっていない広大な駐車場で、5名ほどの人が懸命に「草むしり」をしていたが、それはこのためだったのだ。
過保護と言うかなんと言うか・・・
2005年8月アーカイブ
ようやくお盆休みも終わり、いつものように河口湖にも静けさが戻って来た・・・と言いたいところだが、富士山を目指す登山者で、未だに道路や商業施設が混雑している。
8月26日に富士吉田市内で日本三奇祭のひとつである「吉田の火祭り」があるが、それは富士山の「お山じまい」の祭りでもある。
その日が来るまで、富士山は多くの登山者で賑わうことになる。
で、ほとんどの登山者は五合目まで車で上がり、そこから富士の頂上を目指すのだが、富士の頂に立つことだけが、富士山を「楽しむ」唯一の方法ではない。
ご覧の写真は、五合目あたりにある遊歩道「御中道自然探勝路」から富士の頂を見たところ。建造物や人ごみの一切ない、美しい富士の景観が拡がっている。反対側、つまりボクの視線の下には、遠くは南アルプス、眼下には広大な樹海の中に富士五湖の姿が。
人々が頂を目指して混雑した登山道を歩いているときに、こんなにも静かで雄大な景色を独り占めできるのである。
この他にも「奥庭」からも美しい富士山を眺めることができるが、ちょっと視点を変えるだけで、深田久弥が言うところの「偉大なる通俗」から逃れることができるのである。
12日間の海外取材を終え、久しぶりに河口湖に戻って来たら、ちょうどお盆休みでどこも人でいっぱい。
日本を代表する観光地に暮らしているのだから、それも仕方のないことだけど、いつもなら10分ほどで行けるところが3倍ほどの時間を要してしまう。
それにスーパーマーケットに行くと、陳列棚に並んでいる食材がいつもより些か豪華で、当然ながら値段の方も「豪華」である。
湖にも人が溢れ、道路にも車が溢れるこの時期、やはり逃げ込む場所は山の中。
が、山の中も溢れていた。
なにで?
登山道は雑草で藪だらけだ。半袖、短パンだとひどい目に遭う。
この時期に山に登るなら、多少、暑いかもしれないが、長ズボンに長袖シャツがお勧めです。
で、写真の場所は河口湖の北側に連なる御坂山塊の一部である「大石峠」
夏場は花が咲き乱れ、河口湖の背景には富士山も。
登山道の藪さえ我慢すれば、このような景色が待っている。
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1958 年大阪生まれ。
20代は雑誌「ポパイ」の顔としてファッションモデルとして活躍したが、その後、30 代に入りアウトドア関連の著作を多数執筆。
現在は河口湖に拠点を置き、執筆、取材、キャンプ教室の指導、講演など、幅広く活動している。
また各企業の広告などにも数多く出演しており、そのアドバイザーも務めている。
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